守脇健也の金融商品取引法違反行為に係る裁判所への申立てについて

平成29年10月24日

証券取引等監査委員会:参照

 

1.申立ての内容等

証券取引等監視委員会が、FGX LIMITED(ニュージーランド・オークランド市、取締役 守脇 健也(もりわき けんや)、金融商品取引業の登録等はない。以下「FGX社」という。)に対して金融商品取引法(以下「金商法」という。)第187条第1項に基づく調査を行った結果、下記2.の事実が認められたことから、本日、証券取引等監視委員会は、金商法第192条第1項に基づき、東京地方裁判所に対し、FGX社の取締役 守脇 健也(以下「守脇」という。)を被申立人として、金商法違反行為(無登録で金融商品取引業(金商法第2条第22項1号及び4号に掲げる取引に係るもの)を行うこと)の禁止及び停止を命ずるよう申立てを行った。

(注) FGX社は、平成27年12月18日までに、ニュージーランドの会社登記局によって会社登録を抹消されており、ニュージーランド・オークランド市において勤務する役職員は存在しない。金商法違反行為は東京都内に所在する事務所において行われている。

 

2.事実関係

守脇は、平成25年12月17日、ニュージーランドにおいて、有限責任会社であるFGX社を設立し、その株式全部の所有者となるとともに、唯一の取締役となった。
   FGX社は、平成26年9月1日、インターネット上に「TIP OPTION」という名称の日本語のウェブサイト(以下「本件サイト」という。)を開設し、本件サイト上で、主に日本国内に居住する一般投資家に対して、下記の4種類の権利(以下、併せて「本件バイナリーオプション」という。)の販売を開始した。

① ハイ・ロー取引に係る権利
 通貨ペア等の特定の銘柄を選択し、権利購入時の当該銘柄の価格等を、将来のある時点(以下「満期時間」という。)の当該銘柄の価格等が上回るか否かを選択するもの。満期時間において顧客の選択が正しかった場合、顧客は、一定額の金銭(以下「ペイアウト」という。)の支払を受けることができる。

 

② ワンタッチ取引に係る権利
 通貨ペア等の特定の銘柄を選択し、当該銘柄の価格等が権利購入時から満期時間までの間に、あらかじめ設定された目標値に一度でも到達するか否かを選択するもの。顧客の選択が正しかった場合、顧客は、ペイアウトの支払を受けることができる。

 

③ レンジ取引に係る権利
 通貨ペア等の特定の銘柄を選択し、当該銘柄の価格等が、満期時間において、あらかじめ設定された目標値の範囲内に収まっているか否かを選択するもの。顧客の選択が正しかった場合、顧客は、ペイアウトの支払を受けることができる。

 

④ 短期取引に係る権利
 上記①のハイ・ロー取引に係る権利のうち、満期時間が、権利購入時から1分後、2分後又は5分後という極めて近い将来に設定されているもの。

 

FGX社及び守脇は、これまでに、合計で約400名の一般投資家に対して約3億円分の本件バイナリーオプションを販売している
 なお、FGX社及び守脇は、本件サイト上で、原資産を金等とする本件バイナリーオプションと同様の権利の販売も行っており、当該権利の販売を含めると、合計で約600名の一般投資家に約72億円分の権利を販売している。また、これらの取引用資金として累計で約5億2800万円の入金を受けている。

 

FGX社及び守脇の本件バイナリーオプションの販売行為は、いずれも金商法第2条第22項第4号に規定する店頭デリバティブ取引に該当し、同法第28条第1項第2号に規定する「第一種金融商品取引業」に該当するものであるから、同法第29条に基づく登録を受けずに上記各行為を行うことは、同条に違反するものである。

そして、守脇は、一般投資家から入金を受けた取引用資金を従業員の給料の支払等に充てています。

 

守脇は、平成27年11月に、FGX社が金融商品取引業に該当する行為を行っているとして、関東財務局から警告書の発出を受けているが、これを無視し、現在もなお違法行為を継続している

 

さらに、守脇は、本件バイナリーオプションの販売行為のほか、本件サイト等において外国為替証拠金取引を提供することも検討等していたところ、当該取引の提供が開始された場合、当該行為は、金商法第2条第22項第1号に規定する店頭デリバティブ取引に該当し、上記と同様、同法29条に違反することとなる。

 

以上によれば、守脇は金商法違反行為を今後も行う蓋然性が高く、これを可及的速やかに禁止・停止させる必要がある。

 

 

 

 
 
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