無料専用フリーダイヤル
0120-048-700
受付時間 8:00~20:00 土・日・祝も受付
2017.12.27 9:00
産経新聞:配信
事実上の倒産が発覚したジャパンライフ。高額契約に不安を抱いた高齢者らの話からは、手厚い“接待”で心をつかんでいく手法が浮かび上がってくる。
「山に行こう」。愛知県の80代女性は約7年前、友人からそう誘われ、ジャパンライフの代理店に連れていかれたという。
店では「腰がよくなる」などと言われて磁気ベルトなどを体験。その後、女性宅を訪れるようになった担当者から、「商品を購入してレンタルすれば、預貯金より利率がいい」「レンタルユーザーが殺到している」などと勧誘を受けるようになった。「相続税対策にもなる」などとも言われた女性は平成22~27年ごろにかけて30回以上契約し、計1億円以上を支払った。
ジャパンライフの担当者が自宅を訪問していることや、女性が多数の契約を交わしていることに同居の孫が気づき、弁護士に相談。この女性は返金を受けることができた。
「ジャパンライフ被害対策中部弁護団」には、こうしたジャパンライフとの契約に関する相談が多数寄せられている。相談に来るのは70~80代が中心で、勧誘される商品の多くは100万~600万円と高額だ。高齢者らは店でマッサージを受けたり、温泉施設に集められて舞台鑑賞をさせられたりする中で心を許し、契約を交わすケースも多いとされる。
「高齢者らは『磁気治療器を購入するとお金がもうかる』との思いだけで、契約内容を十分に理解しないまま契約を重ねるケースが目立つ」と弁護団の杉浦英樹弁護士。中には、総額でいくら支払ったか把握していなかったり、配当金を会社側に積み立てる形式を取らされて新たな契約代金に充当したりする者もいたという。ジャパンライフはこれまで、弁護士が間に入って解約を求めると返金に応じてきたが、夏ごろから変化も出てきているとされる。
「最近は『分割返金』を求めるようにもなってきていた。新規の顧客の契約代金を既存の顧客への利回りに充てる『自転車操業』の状況が続き、返金が苦しくなっている様子もうかがえた」と杉浦弁護士。弁護団は今後、全国弁護団の結成を目指す。また来年2月末にも、ジャパンライフの経営陣らに対する損害賠償請求訴訟を名古屋地裁に起こす方針という。
一般的に訴訟は、原告1名対被告1名で行われます。これに対し、原告もしくは被告が複数いる訴訟、特に被害弁護団が結成され、被害を受けた被害者が多く集まって原告となり、同時に、同一の手続で審理してもらう提訴方法を集団訴訟とマスコミで呼ばれる言い方です。
被害者が1名で提訴するより、マスコミに取り上げられ、被害の深刻さを裁判所に実感してもらうという事実上の効果があるでしょう。
個別で提訴するよりも、同一の法律上の争点について共通の主張ができ、1名では難しい証拠集めも、他の原告と共同で収集することができ、立証のための証拠集めも行いやすくなります。
弁護士費用についても、主張や証拠提出を流用できるので、それぞれ単独で訴訟した場合の合計額よりは抑えられます。
勝訴判決に向けて行動するという観点から国が相手であれば、大きなデメリットはないと思います。
しかし、消費者被害の事案で事業者が倒産しかかっている場合には、多数の原告で勝訴した場合は1人あたりの配分が大幅に減る可能性があります。
0120-048-700
受付時間 8:00~20:00※土・日・祝も受付