株式会社RISEに対する業務廃止命令

平成29年9月12日

東海財務局:発表

 

1. 株式会社RISE(岐阜県岐阜市、法人番号8200001012891、適格機関投資家等特例業務届出者。金融商品取引業の登録はない。以下「当社」という。)に対する検査の結果、当社に投資者保護上重大な問題のある業務運営が認められたことから、金融商品取引法(昭和23年法律第25号、以下「法」という。)第63条の5第1項の規定に基づき、投資者保護上問題のある業務運営の是正及び出資者保護に万全の措置を講ずること等を求める業務改善命令を行った(平成29年6月23日付)。
 
2. しかしながら、当社は、出資金の一部を投資目的以外に費消していたことなどの問題のある業務運営に対する是正策を講じていない。
また、当社は、ファンド財産と自己の固有財産を明確に分別できないとしてファンド財産の管理の状況を把握していないこと、出資者に対しファンド財産の管理の状況等の説明を行っていないこと、ファンドの清算に向けて清算額を早期に確定させ、3年程の期間を設けた上で清算するなどとしているものの、清算のための具体的な方策や計画すら策定していないことなど、出資者保護に万全の措置を講じていない。
上記の当社の状況は、業務改善命令に違反するものと認められる。
 
3. このため、本日、当社に対し、下記⑴については法第63条の5第3項の規定に基づき、下記⑵については同条第1項の規定に基づき、以下の行政処分を行った。
 
⑴ 業務廃止命令
適格機関投資家等特例業務を廃止すること。
 
⑵ 業務改善命令
1) 平成29年6月23日付業務改善命令に対し、改めて具体的で実効性のある改善策を策定・実施すること。
2) 全てのファンド(以下「ファンド」という。)について、ファンド持分を取得した全ての出資者に対し、今回の行政処分の事実及び理由について速やかに説明を行うこと。
3) ファンド出資者間の公平性及びファンド出資者の意向を踏まえ、ファンド財産の返還等に関する方針を速やかに策定・実施し、出資者保護に万全の措置を講ずること。
4) 上記1)から3)までの対応・実施状況について、完了までの間(改善策が策定・実施され次第随時)書面により報告すること。

 

 

 

平成29年6月23日

東海財務局:発表

 

1.株式会社RISE(岐阜県岐阜市、法人番号8200001012891、適格機関投資家等特例業務届出者。金融商品取引業の登録はない。以下「当社」という。)に対する検査の結果、以下の問題が認められたことから、証券取引等監視委員会より行政処分を求める勧告が行われた(平成29年6月16日付)。

 
 当社は、適格機関投資家等特例業務(以下「特例業務」という。)として、自らを営業者とする4つの匿名組合(以下「本件ファンド」という。)の出資持分の取得勧誘を行っている(出資者:少なくとも198名、出資総額:約24億7900万円)。

 今回検査において、当社の特例業務の運営状況等を検証したところ、以下の問題が認められた。

 

投資者保護上重大な問題のある業務運営

ア 出資金を投資目的以外に費消している状況
 当社は、本件ファンドの匿名組合契約書において、出資金を当社の事業に投資するほか、必要な費用の支払いのために使用すると規定しているところ、本件ファンドの出資金の一部を、木本考是代表取締役の個人的な支払い等に充当しており、投資目的以外に費消している。
 
イ 出資金の管理が著しく杜撰な状況
 当社は、本件ファンドの出資金を当社固有財産及び木本考是代表取締役の個人財産と渾然一体として管理するなど、分別管理を行っていない。
 また、当社は、本件ファンドに係る会計帳簿等を適切に作成しておらず、平成27年4月以降は、決算処理もしていないため、出資金の入出金、分配金の支払い状況、財務状況等を把握していない。

 上記ア及びイの状況は、平成27年法律第32号による改正後の金融商品取引法の施行日(平成28年3月1日)以降においても継続しており、投資者保護上重大な問題があるものと認められ、金融商品取引法第63条の5第1項に規定する「業務の運営に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるとき」に該当するものと認められる。

 

2.このため、本日、当社に対し、金融商品取引法第63条の5第1項の規定に基づき、以下の行政処分を行った。

 

〇業務改善命令

1) 全てのファンド(以下「ファンド」という。)について、ファンド持分を取得した全ての出資者に対し、行政処分の事実及び理由について速やかに説明し、問い合わせ等に対しても適切かつ十分に対応すること。
2) 今般の投資者保護上問題のある業務運営について、発生原因を究明するとともに、直ちに是正すること。
3) ファンド財産と自己の固有財産を分別管理したうえで、ファンド財産の管理の状況を早急に把握し、ファンド出資者に対し、当該状況その他必要な事項の説明を行い、出資者保護に万全の措置を講ずること。
4) 上記1)から3)までの対応について、平成29年7月21日(金)までに完了すること。また、改善策が策定・実施され次第、随時書面により報告し、その実施状況が全て完了した日から7日以内に書面により報告すること。

 

 
 
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